中古戸建ての購入時に使える値下げ交渉の裏技5つを現役不動産投資家が解説

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Photo by Artem Beliaikin on Unsplash

大きな額のお金が動く不動産取引において、知識武装がたくさんのお金を節約する手段であることをご存じの方が多いと思います。通常、中古戸建を購入する流れは次のとおりです。


1.物件探し
2.買付け
3.決済

これは、一般の人も不動産投資家もと大きく変わりません。


では、なぜ儲かっている不動産投資家は利益を多く残すことができるのでしょうか。

それは、物件をとにかく安く仕入れ、安定した経営をするための現金を手元に多く残すことができるからです。

不動産投資でよく言われることに、「買ったときに勝負は9割ついている。」とあります。

今回は、現役不動産投資家である運営者が裏技を公開、解説していきます。

儲けている不動産投資家がどうやって物件を安く手に入れているか?

どのように値下げ交渉をしているのか?

などの疑問への回答となります。

この記事には、自宅を購入する際にも使える裏技や値引き交渉のテクニックが満載ですので、是非とも最後まで読んでいただいて、物件の際にお役に立てれば幸いです。

物件探し


物件探しはざっとあげると下記の方法があります。

  • インターネット
  • 町の不動産屋
  • 折込広告
  • 紹介


最近では不動産投資課の間でも、インターネットでの物件探しが主流です。

まずはインターネットの検索を使って、自分の狙っている地域の物件を探します。

サイトによってはメールアドレス、希望の条件を登録しておけば、条件にあった物件をメールで知らせてくれます。インターネットでの検索で不動産投資家がよく使うサイトは次のサイトです。

「健美家」、「楽待」、「不動産投資連合体」は投資家向けのサイトですが、自宅の購入を検討している人も幅広く物件をチェックして損はないと思います。

ちなみに、楽待の積算価格を知ることができるページは自分が購入しようとしている物件の資産価値を知るのにとても役立ちます。

不動産購入は自宅を購入する際も不動産投資家としての視点を持つことで、将来の資産価値の減少リスクに備えることができます。

また、「Yahoo」や「アットホーム」は投資用に特化したサイトでは有りませんが、こちらは掘り出し物が掲載される場合がありますので、投資家であってもチェックするサイトです。


「981」と「BIT」は競売物件が掲載されているサイトです。「競売」についてもう少し詳しく解説すると、競売物件とは裁判所が売りに出している物件のことです。

物件を購入したい人は競争入札によって、買い取る権利を得ます。

一般の人は、競売物件はちょっと怖いなと思っているかもしれませんが、そこが狙い目です。不動産会社や投資家が物件を仕入れる場所になります。

築年数や設備で比較すると、ずいぶん安く売りに出されています。一般的に市場価格の2割から3割引きでの購入が可能です。

また、現在は法律が整備されて、反社会勢力の団体関係者は入札できないようになっています。

嫌がらせや、占有屋などの対策の法律も出来ているので、20年前とは状況が全く異なっています。

それに気がついた賢い消費者は競売に入札してきています。

もちろん、競売物件には一般的な市場で売られている物件とは違い、さまざまなリスクがあります。

最大のリスクは内見が出来ないので、中の状態は裁判所が作成した3点セットと呼ばれる資料でしか確認できないことです。

それでも、安く購入したい!という人はよーく勉強してから入札してみると、想像以上に安い買い物ができることもあります。

さて、横道にそれてしまって、すみませんでした。話をもとに戻しますと、

上記のサイトを毎日、毎日、巡回します。


すると、地域ごとの物件の価格の傾向がわかってきますので、高いのか、安いのかが分かってきます。


狙っている地域の他の物件との比較検討が大切です。

地道に巡回する必要がありますが、1ヶ月も続けると、情報の処理能力がかなり向上します。

1日に100件を見ることも全く問題なくなります。

そして、気になる物件をみつけたら、掲載している不動産会社へ連絡して資料をもらいます。


予算に合いそうな物件ならば、早速、内見を申し込みましょう。


ライバルも目を皿のようにしていい物件を探しているので、行動力が大切です。

ここで、上記の競売以外のサイトでの裏技的な検索方法をお教えします。穴場とも言えると思います。


普通の消費者は気が付かない物件の探し方です。

それは、検索対象を「戸建て住宅」ではなく、「古家付土地」とします。


築古の物件は土地値だけで取引されることが多いので、築50年以上の家屋はほぼゼロ円で取引されます。


逆に、土地値以下になっている場合もあるくらいです。それはなぜかというと、古い家屋の解体費用を差し引いた値段で売りに出ているからです。

もしも、狙っている地域が田舎の方だと、田舎は土地が安いので、激安で土地と建物を購入することが可能です。

さて、現地での内見がきまったら、失敗しない購入のためのチェックポイントを是非とも押さえましょう。

過去のこちらの記事が参考になると思います。

さらに、交渉をスムーズに進めるための情報を共有します。それは、

仲介業者は元請けをさがす!

です。


ちなみに、元請けは物件情報を見れば分かるようになっています。


物件の詳細情報の欄で「取引形態」をチェックしてください。コレが「専任媒介」となっていれば元請けです。それ以外は元請けではなく、買付けの際の交渉がスムーズに運ばないことが多いですので、仲介業者は頑張って元請けを探してください。

時々同じ物件を複数社がインターネットに掲載していることがあります。その中から「専任媒介」となっている不動産仲介業者を探しましょう。

なぜ元請けをさがすのかのさらに詳しい理由は、長くなってしまうので、また別の記事でご説明したいと思います。

買付け


物件が気に入って、チェックもしたら、つぎは買付を入れます。
さあ、ここからは情報戦です。売り主の手の内を読まなければいけません。
価格交渉のネタは下記の通りです。

  1. 相続物件
  2. 任意売却物件
  3. 瑕疵のある物件
  4. 現金購入できる
  5. 情に訴える

仲介業者を通して、できるだけ売り主の情報を集めましょう!
仲介業者もこちらが本気で買う気だと分かれば、彼らも手数料が欲しいので、情報を出してくれます。

それぞれ解説していきますと、
相続物件は親や親族から物件を引き継いだけれど、現在のオーナーは物件の遠くに住んでいて維持管理が難しいという場合があります。


相続物件の場合は売り主が直接購入したものではなく、棚からぼたもちで手に入れた場合がほとんどなので、物件に対しての思い入れがそれほど強くありません。

自分で一生懸命お金を支払って手に入れた物件なら、少しでも高く売りたいところですが、相続の場合は逆に使わないのに持っているだけで毎年固定資産税を支払わなければならず、わずらわしいとさえ思っているオーナーもいます。

そういった理由で、価格交渉に応じてくれる可能性が高くなります。

実は私の最初の物件もこの相続物件のケースでした。幸運にも、物件を売り出し価格よりも随分安い価格で購入することが出来ました。

任意売却物件は経済的な事情で物件を手放さなくてはならなくなってしまった売り主が売りに出している物件です。
なので、とにかく急いでお金が必要な人が売りに出しているわけです。そうなってくると、お金にならないと相手も困ってしまうので、ある程度の値引きに応じてくれます。


相手は、お金に困っていて、家のローンも払えないような状態に陥っているわけですから、少々安くても売れてくれたほうが嬉しいのです。

じゃあ、払えなかったローンは誰が損をするのか?銀行?そうだ、金を貸した銀行は大損ではないか!!

と思うかもしれませんが、また今度お話ししますが、お金は信用の創造ということから生み出されていますから、

実際は帳簿上のお金が消えるだけです。ローンを払えなかった人は信用を失いますが、社会的な制裁を受けて、借金がチャラになり、一からやり直せるとしたら、任意売却の物件を購入することは人助けとも言えます。

任意売却の処理のからくりはさらに深いところがあるのですが、ここでは割愛します。


とにかく、任意売却の話がもしも転がってきたら、価格交渉のチャンスだと思ってください。めちゃくちゃラッキーですよ!

重大な瑕疵のある物件の場合、
心理的瑕疵やシロアリ、雨漏りなどこれらのマイナス材料は価格交渉のネタになります。
個人の売主の場合、受け渡し後、1年間の瑕疵担保責任という負債がありますが、もし、この条件を外すので、安くして欲しいと申し出た場合、価格交渉が通る場合があります。

JPY

さて、いよいよ現金ですね。もう、説明するまでもなくおわかりの通り、CASH is KING!!!!
ということで、売主さんは早く現金に変えたい人が多いので、現金で購入します!と申し出ると、喜ばれます。不動産は取引価格が大きいので銀行からの融資を購入する資金に充てる人がほとんどですが、まとまった現金を持っていて、銀行の融資審査が不要となれば、購入金額を下げる交渉が可能になります。

交渉がまとまったら、手付金を入れます。手付金はだいたい購入金額の1割が相場と言われています。

買主の都合でキャンセルした場合、基本的に手付金は戻ってきません。

ちなみに、もしも、売り主の都合で、「やっぱり、うりたくない!」となってしまった場合、売り主は買い主に手付金の倍の額面の現金を支払う義務が生じます。


ちょっとした、豆知識です。今住んでいる家を売って、新しい家を購入することを考えている読者の方はご注意ください。

最後に、売主さんも人間ですから、情に訴えるという方法もあります。

内緒ですが、私がよく使う手法は、買付証明書にメッセージを添えて提出するようにしています。

決済


決済では購入金額から手付金を引いた残りのお金と領収書を交換します。


大きなお金が動きますから、銀行の空いている時間帯に売り主、買い主、仲介業者、行政書士の4名が集って、取引をします。


取引が成立したら、行政書士は新しいオーナーの名前で物件の登記をします。

登記は必ずしましょう。登記をしていないと、その物件を第三者に対して自分のものだと主張できなくなるので、大変です!


決済時に必要な費用は次のとおりです。

  1. 仲介手数料
  2. 司法書士の登記手数料
  3. 登録免許税
  4. 印紙税
  5. 固定資産税の日割り分(前オーナーとの話し合いによる)

仲介手数料は取引の大きさで異なってきます。


司法書士の登記手数料は3万から4万円くらいです。


登記の手続きは自分でもできますので、節約したい人は可能です。

物件を購入した場合、さらに、忘れた頃に不動産取得税というものがかかりますので、現金購入はいいですが、現金を全部使ってしまうと、後が大変です。


住宅の場合、固定資産税評価額の3%がかかります。(令和6年3月31日まで)

まとめ

Ryan DokaによるPixabayからの画像


いかがだったでしょうか。不動産賃貸業をいとなむ管理者の目線で、物件探しから買付け、決済までの一連お流れをざっと説明しつつ、それぞれの場面で安く購入するための交渉術も合わせてご紹介しました。


物件を安く購入する裏技も合わせてご紹介しました。

価格交渉がうまく行けば、物件購入金額が押さえられて、リフォーム代金も捻出することが出来るようになります。


儲けている大家さんは物件購入時に浮いたお金で魅力のある部屋へとリフォームします。


リフォームして快適になった家では入居者さんは心豊かな素敵な生活をすることができます。そんな大家さんの物件は空室待ちの行列ができています。


そんな風に上手にお金を使うことが出来る人が儲けている大家さんのようですね。

今回ご紹介したテクニックを使って、みなさんが理想の住まいを手に入れられることをこころから願っています。


浮いたお金でリフォームする際はこの記事内の一括見積りのサイトが便利ですので、リンクを貼っておきますね。

それでは、また。

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